同行避難が可能な自治体が増えますように

まめ
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明日で東日本大震災から10年が経ちますが、あの時の記憶は鮮明に覚えています。

九州に住む私は当時情報番組を見ていて、テレビから速報の音が聴こえてきて、何事かと画面を見たら地震速報でした。速報を伝える東京のテレビ局のスタジオは大きく揺れていて、周りも慌ただしくアナウンスも混線していました。NHKにチャンネルを変えて速報を見ると、各地の震度と大津波警報を知らせるアナウンスが流れていて、震度の大きさに驚きながら被害が少ないことを願うばかりでした。

しばらくして津波の予想到達時間と推測が流れて、最初に出た大きな数字では宮城県で午後3時に6mという予想でした。この予想が出たのが午後2時50分だったので、到達時間丁度に来たとしても逃げるまでに10分しかないのだと思い、ハラハラしたのを覚えています。

午後3時を過ぎても宮城県の海を映す映像では津波は見られませんでしたが、アナウンスでは石巻鮎川で50cmの津波が観測されたということで、予想より低かったことに少し安堵していましたが、午後3時15分頃からは岸壁を越える津波の映像が流れ始めて、津波に気が付かないのか過行く車や、高架から津波を眺めている人を見る度に画面に向かって逃げてと言うしかなく、そこからはもう・・・。

この地震で私が住んでいた所は揺れもせず普通に時間が流れていて、画面を通して見ている所とのギャップからか起きていることが信じられず、朝まで眠れなかったのでただただ画面を眺めていました。

あの日から日本の誰もが、いや世界中の人が、日が経つにつれて明らかになる被害に胸を痛めたと思います。被災された方々に心を寄せようにもどう寄せたら良いのか分からない、被災しなかった私たちが心を寄せられるとも思えない、しばらくは日本中がそのような感じだったと思います。

あの地震から、私は自分にも何時起こるか分からない、他人事ではないと考えるようになり、避難用袋や備蓄品を準備し、住む所の避難場所を確認するようになりました。そして、まめと一緒に過ごすようになってからは、まめを連れた避難についても考えるようになりました。

動物を連れての避難は、人間の体一つでの避難とは違います。トイレや食事などまめにとって必要な物が沢山あります。我が家は車が1台しか無く基本夫が使っているので、夫が不在の時は自分とまめの荷物とまめを抱えながら歩いての避難になります。高台に行くにはそれなりの時間が必要なので厳しいです。また、避難所が動物可かどうかも大事です。

東日本大震災以降、ペットの避難については環境庁が『同行』を想定してガイドラインを作っているようで、私の住む県もそれから遅れること数年後に自治体向けにマニュアルを作っているそうですが、実際は自治体によって取り扱いが違うようです。ここでポイントになるのが、『同行避難』と『同伴避難』です。同行避難とはペットを同行して避難することで、避難所によりますが避難スペースに一緒に居られるわけではありません。それに対し同伴避難は避難スペースでも一緒に居られるということです。

私が住む市では昨年九州に来た台風の際も、避難所に入れない動物が風で飛ばされる可能性がある為、通常は『同行』を認めているものの断られた方が居たようです。そうなると避難を諦めてしまう人も居ますよね。ペットと暮らすということは、そういう問題とも直面するということです。

自然災害は何時何処で起こるのか分かりません。災害の程度も決まっていません。色々なパターンを想定して備えられるだけ備えるしかありません。ペットと暮らすことになったら、日々の生活環境を整えることも大事ですが、ペット可の避難所の確認や、避難所まで行きつかない場合は何処に逃げるかなどを想定したり、実際に避難場所に行ってみるのも大事なことだと思います。

日本は地震の多い国で、犠牲になった方も多数います。犠牲になった方々の命を無駄にしない為にも、震災の日に色々な事を振り返り見直してみてはいかがでしょうか?

最後に、人間とペットの関りは深いです。スペースの問題・水などの確保・糞尿の問題・動物嫌いの方への配慮もあると思いますが、ペットが居る為避難をせず犠牲になった命もありますので、同伴避難は無理でも、同行避難を可能にしていただける自治体が一つでも増えることを切に願います。

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